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恩師訪問
ハーバート・ベーケン先生
-『バイブルクラス』・『米国旅行』によせて-

教頭 星野伸樹(32期)


 8月8日(水)に安中市内のベーケン先生のご自宅におうかがいしました。当日は、新島学園の高校1年生と安中小学校の5年生のお孫さんも遊びに来られており、一緒にお話しを聞くことができました。

 私がベーケン先生宅を初めて訪れたのは、1980年の春、高校1年生の春でした。当時の先生のお住まいは、今では安中教会の牧師館となっている洋館でした。先生はその御自宅を開放し、週に1度『バイブルクラス』という集会を開催しておられました。安中市内や近隣に在住の卒業生の多くは、出席されていらした方も多いのではないでしょうか。

 内容は、タイプ打ちされた聖書由来の英文のお話を読み、先生が英語で質問をする勉強の時間と、英語を使ったいろいろなゲームをするレクリエーションの時間、外国のクッキーや紅茶をいただくリラックスの時間で構成され、知的で楽しく、時代を何年も先取りした『総合学習』だったと思います。県内とはいえ遠方の公立中学から進学した私にとって、本当に夢のような時間でした。

 26期生から始まり、38期生まで続けて実施した長期休暇の『アメリカ旅行』も非常に先進的な行事でした。当時、県内はおろか全国的にも類のない海外旅行プログラムだったと思います。

 旅行は物見遊山ではなく、教会のネットワークを利用したホームステイで、行った先ではスピーチや実技で日本の文化を紹介するプログラムを実施するなど、現在実施しても充分に通用するものでした。

 当時は、この旅行に参加したいがために、新島学園に進学したという学生も少なからずいたようでした。まだ、高校生の海外旅行が珍しかった時代に、10年以上にわたり、毎回30名を越える日本の高校生の団体を引率するのですから、大変なご苦労があったことだと思われます。

 日々の英会話の授業はもちろん、こうした多くの課外活動を通してベーケン先生に感化を受け、その後のキャリアに結びつけた学園生は非常に多いと思います。そうした卒業生からは今でも御自宅に、様々な方法でお便りが届けられるそうです。先生もそうした思い出を、非常に楽しみにしておられるようでした。

 当日も、私の質問に答えられるようにと、かつての手帳をたくさんご用意くださり、昔の思い出に目を細めていらっしゃるお姿がとても印象的でした。

 先生は1923年生まれで今年で95歳です。1950年に宣教師として日本におこしになり、70年近くを安中で過ごされています。

 現在でも日曜礼拝を守り、教会の帰りには大好きなマクドナルドで食事を楽しんでいらっしゃるそうです。まさに人生を『日本での伝道活動』に、『新島学園の発展』に捧げたと言っても過言ではないと思います。これからもお元気で、長生きしていただけることをお祈りしております。


昔の手帳を手に持って


お孫さん二人に囲まれて

 


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